アナログで音楽を楽しむといえばレコードがあげられますが、特定の人を除くと実際に見たことがない、どうやって聴くのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
実家の断捨離や遺品整理などで、大量にレコードが出てくることもあるといいますが、処分する必要があるならどんな方法で行えばいいのか迷ってしまうかもしれません。
自治体で処分できるゴミは、使われている素材やサイズなどで燃やすのか燃やさないのか、あるいは粗大ゴミなのかが分かれるもの。では、レコードはどのような種類のゴミに該当するのでしょう。
レコードの処分は粗大ゴミ?それとも別のゴミとして処分すべきなのか、くわしく解説していきます。
目次
レコードはどんな素材でできている?
今現在、一般的なレコードの素材は「塩化ビニール」ですが、塩化ビニールのレコードが登場する以前はカーボンや酸化アルミニウムなどを樹脂で固めた「シェラック」もありました。
シェラックを使用したレコードはSP盤と呼ばれすでに製造が終了していますが、非常にもろい素材なので取り扱いを雑にするとすぐに割れてしまうため、現存するものは多くはないでしょう。
ですから今レコードを処分するというと、塩化ビニール製のものであることが考えられますが、プラスチックである塩化ビニール製品のゴミは処分方法が自治体によって異なるので注意が必要です。
プラスチックはどんなゴミ?
プラスチックのゴミは、燃えるゴミに出すか燃えないゴミに出すか、あるいは資源ゴミとして出すのか、その自治体によって異なります。
以前はプラスチックを燃やすと有害な物質が発生するということで、プラスチックのゴミを燃えないゴミとして出すように指定している自治体も多かったです。しかし、800℃以上の高温で完全に燃焼させることで有害な物質は発生しないことが分かってからは、800℃以上での焼却が可能な炉を持つ施設では、プラスチックも燃えるゴミとして扱うようになっています。
また、最近はプラスチックをリサイクルする自治体も増えており、プラマークがついたプラスチック製品に限りますが、分別しリサイクルに回しています。
自治体ではレコードをどんな方法で処分する?
多くの自治体ではレコードを燃えるゴミとして処分しています。上記で説明したように、800℃以上の温度で燃やすことが可能な自治体では、プラスチックであるレコードも完全に燃やすことができるからです。
ただし、レコードを含む「プラスチックは不燃ゴミ」というルールがある自治体もあるので、ゴミに出す際はその点をしっかりと確認してください。
また、プラスチックをリサイクルに回している自治体もありますが、レコードが該当するのかどうかは異なるので、こちらも確認が必要です。
量が多い場合は粗大ゴミとして処分
処分したいレコードが大量、レコードプレーヤーなども一緒に処分したい場合など、自治体の処理施設に粗大ゴミとして直接搬入することもできます。
燃えるゴミ、燃えないゴミのどちらに分別しても、レコードが大量なら収集場所まで持っていくのは大変です。直接施設に搬入するのは運ぶための車が必要になりますが、積めるだけのゴミを運び一気に処理することができるというメリットもあります。
自治体以外でレコードを処分することも可能
自治体にゴミとして出す以外にも、つぎのような方法で処分することができます。
処分
- リサイクルショップで売却
- レコード専門の買取業者を利用する
- フリマやオークションサイトに出品する
- 欲しい人に譲る
- 不用品回収業者に処分を依頼する
それぞれの方法について、くわしく見ていきましょう。
リサイクルショップで売却
処分したいレコードの状態にもよりますが、割れや傷、ゆがみなどがなくプレーヤーでちゃんと再生できるなら、リサイクルショップで買い取ってもらえる可能性があります。ただし、需要が見込めないようなレコードなら買取不可になることもありますし、レコードに関する専門的な知識を持ったスタッフが在籍しているとは限らないので、買取価格はあまり期待できないでしょう。
レコード専門の買取業者を利用する
レコードを専門に買い取りしてくれる業者なら、レコードの価値を見極めることができるので、処分を依頼したレコードが思いがけない高値を提示されることがあります。自分が名前を知らない、今はもう引退してしまった歌手のレコードでも、欲しい人なら高額でも買いたいと中古レコード販売店を探し回っていたりするのです。
価値がなさそうに思えるレコードでも、実際はどうなのか査定してもらわなければわかりません。身近にそのような買取店がないという人でも大丈夫、インターネットや電話で申し込める宅配買取業者に依頼すれば査定してもらうことができます。すべてのレコードが買取可能になるとは限りませんが、査定金額に納得できた分は買取業者から代金が振り込まれます。処分したいレコードが大量にあるなら、出張買取サービスの利用もおすすめです。
フリマやオークションサイトに出品する
リサイクルショップや買取業者に買い取ってもらうことができないレコードでも、フリマ・フリマアプリ、オークションサイトなら買いたいという人が出てくる可能性があるでしょう。ただし、確実に買い手が現れるというわけではなく、出品してもすぐには売れないかもしれないし、いつまでも売れなかったらほかの方法を考えなければなりません。
欲しい人に譲る
お金に換えることはできなくても、とにかく処分したいというならタダで譲ることも検討してみてください。オーディオに凝っている人の中にはレコードの音楽を好む人もいるので、好みに合うものがあれば引き取ってもらえる可能性があります。知人や親戚に聞いてみたり、地域の情報サイトなどを利用してみてもいいでしょう。
不用品回収業者に処分を依頼する
買取を希望せず、できるだけ早くレコードを処分したいなら、不用品回収業者に依頼する方法もあります。処分したいレコードが数枚ではなく、持ち運ぶのに困るほど大量なら不用品回収業者に依頼したほうが断然ラクです。
業者に処分を依頼するのですから、タダというわけにはいきません。不用品回収業者は、回収した家電など買い取るサービスを行っていることもありますが、中古レコードに関してそれは期待できないでしょう。処分費用は自治体のゴミに出すよりも高くなるのは仕方がないですが、レコードのみを処分するのでなければお得に利用することもできるのです。
レコード以外に処分したい不用品・ゴミがある場合なら、トラックに積めるだけ積んで処分してもらえる定額パックがお得になります。家具など大型の不用品はなくて、こまごましたゴミをまとめて処分したい場合は比較的費用が安い軽トラックのパックの利用が便利です。
また、不用品回収業者なら利用者が都合の良い日時を指定することができ、自治体よりも融通がきくので忙しい人や処分を急ぐ人にもおすすめです。
レコードの状態や処分したい量によって方法を選択して
レコードの処分は自治体の粗大ゴミで出すこともできますが、それほど量がないのなら指定袋に入れて普通のゴミとして処分してもらうこともできます。
でも、安いとはいえ自治体での処分も料金を支払わなければなりません。状態が良く需要があるレコードなら、ひょっとして高値がつくかもしれませんから、リサイクルショップやレコード専門の買取業者に査定してもらうのもおすすめです。
売ることができればお金が入り、もちろん処分するためのお金を出さなくてもすみます。レコードの状態や売れるかどうか自分で判断できなくても、レコード専門の買取業者ならきちんと査定してくれますから、まずは問い合わせてみてください。
そのほかにもフリマやオークション、タダで譲るといった処分方法がありますが、自分の都合に合う方法で賢くレコードを処分しましょう。