廃タイヤは粗大ゴミとしては出せず、適正処理が必要とされる「適正処理困難物」とされています。そのため、自分で処分することは難しく、カー用品店・タイヤ販売店や、不用品回収業者に買い取ってもらう方法があります。
また、廃タイヤはリサイクルされることがあり、リサイクル業者に依頼することもできます。この記事では廃タイヤの正しい捨て方と手順、おすすめの処分方法を解説していきます。
目次
タイヤの処分方法
環境省が「適正処理困難物」に指定している「タイヤ」は、自治体でのゴミ回収には基本的には出すことができません。しかし、「栃木県・茨城県・埼玉県」の一部地域では処分料金を支払えば回収が可能です。自治体のホームページや分別ガイドを確認することで、地域に合わせた処分方法を確認することができます。
カー用品店・タイヤ販売店
カー用品店・タイヤ販売店では1本あたり300~500円ほどで処分してもらえます。カー用品店・タイヤ販売店では、購入した店舗でなくても処分を引き受けてくれる点が挙げられます。そのため、購入した店舗が遠方にある場合でも、近くのカー用品店・タイヤ販売店で処分ができます。カー用品店・タイヤ販売店であれば、営業時間内に持ち込めば、予約なしでいつでも対応してもらえるので、予定が付きにくい人でも、利用しやすい点が特徴です。
また、新しいタイヤを購入したときに、同時に廃タイヤの処分を依頼すると処分費はかかりません。新しいタイヤを購入する予定がある人は、そのタイミングで処分することをおすすめします。
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店舗によって、料金は変わってきますので事前に問い合わせてみてください。
自動車整備工場
近くの自動車整備工場に依頼する方法もあります。整備工場によっては、引き取りに来てもらえる場合もあります。
最近では、インターネットでタイヤを購入し、自分で交換するという人が増えています。廃タイヤの処分と、新しいタイヤの取り付けを行ってもらえますので、普段から車検などで利用している工場があれば、問い合わせてみてみましょう。
不用品回収業者
カー用品店やタイヤ販売店に処分を依頼する方法もありますが、持ち込みが必要であったり、処分費用が発生する場合もあります。不用品回収業者に依頼することで、処分方法に悩まずに済みます。1本あたり、1000円ほど料金がかかりますが、廃タイヤは重くて大きいため、自力で処分するのは困難です。不用品回収業者に依頼すれば、プロの作業員が廃タイヤを回収してくれるため、作業が楽になります。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでは、持ち込みによりタイヤの処分を行ってもらえます。タイヤを持ってガソリンスタンドに持参し、スタッフにお願いするだけで、予約も必要がありません。ただし、ガソリンスタンドでの廃タイヤの処分によって、全ての店舗が廃タイヤを受け付けているわけではないため、事前に確認しておくことが必要です。また、処分費用についても店舗によって異なるため、複数の店舗を比較してから処分することをおすすめします。
カー用品専門店と似たような価格になるので、家から近い方にするなど、利用しやすい方で選んでみてもいいでしょう。
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カーディーラー
カーディーラーでも、車検や点検の際にタイヤ交換を行っているため、その際に古いタイヤを引き取ってくれる場合があります。また、ディーラーで新車を購入した場合にも、古いタイヤを引き取ってもらえることがありますので、相談してみるとよいでしょう。
タイヤの交換時期
次のような異常があった場合は、タイヤの交換をおすすめします。普段からタイヤの状態を点検するようにしましょう。
溝が1.6mm以下
タイヤの溝は、タイヤが路面と接触しグリップ力を発揮するために、非常に重要な役割を果たします。法定での溝の深さは、1.6mm以上です。1.6mm以下になると、タイヤは摩耗し、グリップ力が低下します。また、残っている溝の深さが1.6mmになると、スリップサインと呼ばれる三角のマークが出てきます。1箇所でもスリップサインが出たタイヤは、道路交通法で装着・使用が禁止されています。
そのため、溝が1.6mmを下回ったタイヤは廃棄する必要があります。
タイヤの寿命は5年程度
タイヤの寿命は、使用頻度や使用状況、保管方法などによって異なりますが、一般的にタイヤは5〜6年程度で寿命を迎えます。タイヤが古くなると、ゴムが劣化し、強度が低下する可能性があります。また、劣化により空気漏れが起こることがあります。高速道路を頻繁に利用する場合は、とくに注意が必要ですので、使用年数に注意しましょう。
タイヤの側面の溝
タイヤの側面に溝ができると、タイヤの強度が低下し、危険な状態になるからです。タイヤは、車体を支え、車体の動きを安定させる重要なパーツであり、側面に溝ができると、タイヤの耐久性が低下し、パンクする危険性もあります。さらに、タイヤの側面に溝ができると、タイヤのグリップ力が低下し、ブレーキングやコーナリング時の制動力が弱まり、スリップ事故を引き起こす可能性もあります。
そのため、タイヤの側面に溝ができたら、すぐにタイヤ交換を行うことが重要です。
タイヤが不安定な場合
タイヤが不安定である場合は、廃棄する必要があります。タイヤが振動する、車両の方向がぶれる、不自然な音がするなどの症状がある場合、タイヤに問題がある可能性があります。この場合、タイヤの交換をおすすめします。
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買取依頼する
廃タイヤは、状態が良ければ買取をしてもらえる場合もあります。買取業者によって買取基準が異なりますので、複数の買取業者から見積もりを取って、比較検討することが重要です。また、タイヤの状態を良好に保つことで、買取価格を上げることができます。定期的なタイヤの点検やメンテナンスを行い、ダメージを最小限に抑えることが大切です。
店舗に持ち込む必要なく、出張買取に対応してもらえる業者もあるので、気になる場合は、一度査定に申し込んでみてみましょう。
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まとめ
廃タイヤは粗大ごみとして処分することができないため、処分方法についてはカー用品専門店、ガソリンスタンド、自動車整備工場、不用品回収業者など、様々な方法があります。カー用品店やガソリンスタンドでの処分のメリットは、購入店舗でなくても処分を引き受けてくれることです。また、タイヤを買い取ってもらえば現金化もできます。
回収された廃タイヤは約90%がリサイクルされ、様々なものに再利用されます。リサイクルされたタイヤから作られる製品としては、舗装材料や遊具、シート、マット、防音材、建材、燃料などがあります。また、タイヤのゴム素材は、リサイクルされて舗装材料として再利用されることが多いです。
ぜひ自分に合った処分方法を見つけてみてください。